アメリカ統計学会から出されたp値に関する声明

アメリカ統計学会から出されたp値に関する声明

統計的仮設検定の際に使用するp値について、2016年3月にアメリカ統計学会から声明が出されました。
p値を適切に解釈し取り扱うことを目的として、以下の様な6原則を述べています。

1.p値によって、データとある特定の統計モデルがどれくらい適合しないか示すことができる。

2.p値では研究仮説が真である確率を計測できない。また、そのデータがランダムな偶然だけによって生成された確率を計測することもできない。

3.科学的結論とビジネスもしくは政策上の意思決定は、p値が特定の閾値を切ったか否かだけに依存すべきではない。

4.適切な推論においては、完全な報告と透明性が必要である。

5.p値もしくは統計的有意性は、その結果の効果もしくは重要性の大きさを計測するものではない。

6.p値自体は、モデルもしくは仮説に関してエビデンスとなる良い尺度を提供するものではない。

この声明はp値の有用性を否定しているのではありません。
p値は、ある統計学のモデルとどの程度合わないか示すことができるとしています。
しかし間違った使い方をしないように、注意喚起しているのです。

詳細は以下のアメリカ統計学会のページをご覧下さい。

http://www.amstat.org/newsroom/pressreleases/P-ValueStatement.pdf

この話題はnatureをはじめとした、海外および日本のサイト、ブログなどでも取り上げられ注目されています。
■nature 掲載URL
 http://www.nature.com/news/statisticians-issue-warning-over-misuse-of-p-values-1.19503

また、2016年5月には、下記のような有意性検定やp値によらない統計学の教科書が発売されます。
「はじめての統計データ分析ーベイズ的〈ポストp値時代〉の統計学ー」
豊田秀樹 著 朝倉書店

これらの情報を俯瞰し、最新の動向を見て行くことが、今後重要になりそうですね。