デジタル・マーケティングとデータ・サイエンス(2)

デジタル・マーケティングとデータ・サイエンス(2)

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前回に引き続き、今回はデジタル・マーケティングのコンポーネンツについてご紹介します。

 

デジタル・マーケティングは、様々な告知手段を選択するアドテクテクノロジー、営業・販売を支援するSFA(Sales Force Automation)、そしてアドテクノロジーとSFAの間をつなぐMA(Marketing Automation)があります。これらを統合して管理するためのプラットフォームがDSP(Demand Side Platform)、SSP(Sell Side Platform)、DMP(Data Management Platform)などという形で各企業から紹介されています。

またMAは、アドテクノロジーでアプローチした見込顧客(Lead)を誘導・獲得を意味するリードジェネレーション(Lead Generation)から、獲得した見込顧客に多様な情報を提供し養育・育成(Nurture)するリードナーチャリング(Lead Nurturing)を行い、日々増え続ける見込顧客の中から顧客になる確度の高い見込顧客を選別しリスト化するためのリードスコアリングを経て営業活動(SFA)につなげるためのシステムです。

 

 

図5

出典: Under Works http://dmj.underworks.co.jp/2015/05/11/marketing-automation-questions/

 

 

特にBtoBや高額商品を扱うBtoC企業は、マスメディアなどを利用して不特定多数へアピールするよりも、見込み顧客の個人情報を取得して、確度の高い相手に対してダイレクトにマーケティング活動を行った方が効率的です。ここで注意すべきなのは、あくまで見込み顧客は“非顧客”であることです。顧客になる個人や企業にとって、どのような情報が役立つかを真摯に考え分析・実施するためのシステムがMAでありSFAです。

 

またDMAなどのプラットフォームは、デジタル・マーケティングのAPIのような存在です。重要なことは、これらのプラットフォームを導入し、個々の企業や顧客の特性に合わせたローカライゼションを施し、リード獲得施策からクロージングまでの一貫した顧客主体のストーリーを導き出すためには、様々な情報から顧客を分析するデータ・サイエンスの手法が必要になるということです。

 

図6

出典:トランスコスモス http://www.trans-cosmos.co.jp/digitalmktg/dmp/

 

 

最後に、出井さんを含め多くの登壇者が2030年の社会は、多くの場でAIが活躍する時代になることを想定し、デジタル・マーケティングもシンギュラリティ(技術的特異点:人工知能が人間の能力を超えることで起こる出来事)への趨勢であると捉えていました。

 

 

さらに、近い将来訪れるであろうシンギュラリティへの入門書として、以下の2冊の書籍を紹介していました。

図7  図8

 

 

確かに、増加し続けるビッグデータを分析・活用するためには、IoTやAIは必須の技術であり、私たちの生活のあらゆる場面に導入されることは必定でしょう。また、ルーティンを伴う多くの事象への意思決定を含めて、AIが判断し実行する時代になることも趨勢でしょう。

しかし、これらの技術は、人間を含めた社会のためのものであり、人間として判断し行動すべき事象は必ず存在し続けるはずです。私たちは、そのような時代に対処すべく、時代の大きな流れを注視すべきでしょう。